2017.04.20
皆さん、こんにちは。ALFフランス語学校です。
ALFフランス語学校ではブログでフランスに関する様々なトピックを掲載していきます!
今日はネイティブ講師がフランス語学習のポイント等を紹介する"フランス学習シリーズ"の第一弾をお送りします。今日のテーマはフランス語の発音に関するものです。
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ずっとフランス語を勉強していても、文法や語彙において完璧なフランス語が話せても、「何か違う。物足りない!」と感じていたら、それはもしかしたらリエゾン(liaison)とアンシェヌマン(enchaînement)のせいかもしれません。
どちらもフランス語を発音したり聞き取ったりする上で大切な、音の繋がりに関するリエゾンとアンシェヌマン。
「リエゾンとアンシェヌマンとは何が違うの?」と訊かれたら、その答えは2つあります。
まず、アンシェヌマンと違って、リエゾンは新しい音を作ります。
例えば、「mes amis」。「mes(メ)にも、「amis(アミ)」にも「z」という音がないのに、これを発音すると「méZami(メザミ)」という発音になりますね。これがリエゾンです。
アンシェヌマンの場合は、もう既に存在している音を繋げるだけのことです。子音と母音をつなぐもの、母音と母音をつなぐもの、の2種類あります。
子音と母音を繋げるアンシェヌマンの例を見てみましょう。
例えば「mettre une chemise à fleurs(花模様のシャツを着る)」の発音は、
(メトル/ユヌ/シュミーズ/ア/フルール)と、5つの単語が聞こえるどころか、一息で「mèTRUnechemiZAfleurs(メトリュヌシュミザフルール)」という発音になります。(※rの発音、便宜上カタカナのルの太字表記にしています)
次に母音と母音を繋げるアンシェヌマンの例として、あるコンビニで見かけたガトーショコラを挙げてみましょう。
ガトーショコラと正しい発音を聞き取っている、知っているにも関わらず、その表記は「gâteau chocolat」となっていました。正しくは、「gâteau au chocolat」です。
これは「gâteau・au・chocolat」の真ん中の「au」がアンシェヌマンによってつながり「ガトーショコラ」という発音になっているため、真ん中のauを忘れた日本人らしい間違いです。
つまり、「eau」と「au」の連続を、「オ」という音を繰り返して発音するのでなく、1つの長い「オー」として発音されているのです。近くにフランス人がいれば、「gâteau・au・chocolat」と言ってもらってみてください。「ガト・オ・ショコラ」にならないと保証します!
しかし、これはリエゾンとアンシェヌマンの文法的な区別に過ぎません。
もう1つの違いが実は大切で、
『フランス人が普通に喋るとき、リエゾンはしたりしなかったりするが、アンシェヌマンは(母音・子音ともに)必ずする』ということです。
これは話すリズムに大きく影響するため、アンシェヌマンをしない人はすぐにフランス語が母国語ではないとバレてしまいます。
日本語と違って、フランス語には長い母音がないはずですが、
母音と母音がアンシェヌマンでつながることで、非常に長い母音の音が出ることもあります。
言うまでもないことですが、フランス人はそんなこと全く意識していません!
よりネイティブに近いフランス語を使ってみられるように、
発音をする際に、リエゾンだけでなく、一度アンシェヌマンを意識して自然に使えるようになってみませんか?
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いかがでしたか?
感覚としては日本人が日本語の「おとうさん」を無意識に「おとーさん」と発音しているのに近いかもしれませんね。
皆様のフランス語学習によければお役だてください。